ポジション別 2026-09-17
アメフトRBの走り方とは|必要な能力と練習メニューを整理
「RBを任されたけれど、足の速さだけでは通用しない気がする」「アジリティ練習はしているのに、試合でカットバックが上手く使えない」——大学アメフトでランニングバック(RB)を担う、あるいは目指す部員には、こうした悩みが付きまとうのではないでしょうか。RBはオフェンスの前進役として走力が注目されがちですが、実際に求められる能力は走る速さだけにとどまりません。この記事では、RBに必要とされる能力を整理したうえで、それぞれをどう練習に落とし込めばよいかを、公開されている解説記事・専門メディアの情報をもとにまとめました。
RBに求められる能力は速さだけではない
複数の解説メディアに共通して挙げられている、RBに求められる能力は主に次の通りです。
- タフさ ― 速度よりも、多少のタックルをものともしないパワーが重要という指摘があります(調整さん「足が速いだけじゃない!〜アメフトのRBに求められる特別な能力とは〜」)。
- 判断力と状況認識 ― 味方がブロックする位置を予測し、そこにできる走路を瞬時に見出す能力が必要とされています。
- 身体制御とカットバック ― 判断した走路に正確な動きで飛び込むための身体操作、ディフェンスをかわすカットバックの技術が求められます(Inside out「【アメフトのポジション】ランニングバック(RB)とは?」)。
- キャッチングとパスプロテクション ― パスプレーではレシーバーとしてボールを受け取る技術、QBを守るブロック役としての技術も必要になります。
- 勇敢さとメンタル ― 屈強な相手を恐れずに突き進む精神的な強さも、RBに欠かせない能力のひとつに挙げられています。
これらはいずれも走力を鍛えるだけでは身につかない能力です。RBというポジションは、走る技術・判断力・接触プレーへの耐性という異なる種類の能力を並行して鍛える意識が求められる傾向があります。
走り方の基本:カットバックの考え方
RBの走り方でよく取り上げられるのが「カットバック」です。あらかじめ決められたコースをそのまま走るのではなく、味方のブロックの状況を見ながら空いたスペースへ進路を切り替える動きを指します。この動きは反射的にできるものではなく、練習で味方のブロックパターンを何度も確認し、どこに走路ができやすいかを体に覚えさせていく積み重ねが土台になるとされています。
またRBのタイプによって走り方の重点が異なる点も、複数のメディアで触れられています。スピードで振り切るタイプ、パワーで密集を突破するタイプ、1対1の局面でカットバックを使うタイプ、パスキャッチに強みを持つタイプなど、選手の特性に応じて求められる走り方の優先順位が変わる場合があります。自分がどのタイプに近いかを把握したうえで練習メニューを選ぶことが、遠回りに見えて効率的な伸ばし方につながりやすいといえます。
加速力を鍛える練習法
RBにとって、最初の数歩でどれだけ加速できるかは走路への飛び込みの鋭さに直結します。紹介されている練習法の一つが「5-10-5」と呼ばれるアジリティドリルです。3つのマーカーを直線上に配置し、中心のマーカーから左右に5m・反対側に10mの地点を設定して、往復しながら切り返す練習メニューです。
このドリルで意識すべきポイントとして、切り返しの際に上体を低く保つ「前傾姿勢」と、切り返しの数歩前から体の向きを変え始める「準備動作」が挙げられています。この2点ができていないと、切り返しの瞬間に減速してしまい、加速力を十分に発揮できない傾向があるとされています。タイムを計測すれば進捗管理やチーム内での比較にも使いやすい練習です。
方向転換力を鍛える練習法
カットバックの精度を高めるには、加速力に加えて方向転換のスキルを鍛える練習も欠かせません。紹介されている代表的なドリルは次の通りです。
- X-Drill ― 対角線走行とサイドステップを組み合わせ、走る方向を急転換させるフットワークと脚力を鍛える練習
- 3コーン(Lドリル) ― 小さなスペース内でどれだけ方向転換できるかを鍛える練習で、NFLの適性テストにも採用される標準的なメニュー
- プロアジリティシャトル ― 体を真反対に切り替える瞬発力・爆発力を鍛える練習で、カットバックやピボット動作の改善に効果があるとされています
- Run-Shuffle-Run ― 横方向の機敏な動きを強化し、パスコースへの素早い動き出しを向上させる練習
いずれも試合中の「一瞬の切り返し」を意識した練習メニューで、直線的なスピードだけを鍛える練習とは狙いが異なります。加速力のドリルと方向転換のドリルを組み合わせて取り入れることで、試合で使えるカットバックの技術に近づけやすくなります。
守備からのプレッシャーをかわす初速や加速局面のフォームについては、40ヤード走のタイムを縮める方法でスタート技術を整理しているので、RBの加速力強化の参考にしてみてください。
パスキャッチとパスプロテクションの練習
RBはランプレーだけでなく、パスプレーでもレシーバーとして、またQBを守るブロッカーとして起用される場面があります。キャッチングについては、低い位置やサイドに逸れたボールへの対応など、WRとは異なる状況でのキャッチ練習が求められるとされています。パスプロテクションについては、自分より大きな守備選手の突進を正面から止めるのではなく、角度を作って勢いを逃がすブロック技術が紹介されており、体格差がある場面でも通用する技術として練習に取り入れる価値があります。
関東TOP8・BIG8でRBを目指す部員へ
同じ関東学生アメフト連盟(KCFA)のTOP8・BIG8に所属するチームでも、オフェンスのスタイルやRBに求める役割はチームによって異なります。ランプレー中心の戦術を採るチームもあれば、パスと組み合わせた展開を重視するチームもあり、対戦相手や自チームの傾向を知ることも練習メニューを組み立てるうえで役立ちます。
- TOP8 チーム一覧 ― TOP8所属8大学のチームページへの入り口
- BIG8 チーム一覧 ― BIG8所属チームのチームページへの入り口
自分のチームや対戦校の情報を確認しながら、日程・結果と合わせて練習の振り返りに活用してみてください。
まとめ
RBに求められる能力は、タフさ・判断力・カットバック・キャッチング・パスプロテクション・勇敢さと多岐にわたり、走る速さだけで語れるポジションではありません。加速力を鍛える5-10-5のようなドリル、方向転換力を鍛えるX-Drillやプロアジリティシャトルなど、目的ごとに練習メニューを使い分けることで、試合で使えるカットバックの技術に近づけていけます。今の自分に足りない要素を1つずつ確認しながら、練習に取り組んでみてください。
参考リンク
- RB(ランニングバック)編 | JAFA
- 足が速いだけじゃない!〜アメフトのRBに求められる特別な能力とは〜 | 調整さん
- アメフトのランニングバックとは?RBのポジションを徹底解説 | second-effort
- 瞬発力とスピードを爆上げ!アメフトのアジリティトレーニング10選 | second-effort
- 【最初の3歩を速くする】アメフト選手が行うアジリティトレーニング | スポーツクラウド
- 【アメフトのポジション】ランニングバック(RB)とは?役割・能力について解説 | Inside out
本記事は、JAFA・調整さん・second-effort・スポーツクラウド・Inside outが公開している情報をもとに、編集部が構成した一般的な練習ガイドです。能力の伸び方や練習方法の効果には個人差があり、必ずしも同じ結果が得られるとは限りません。練習メニューの導入にあたっては、所属チームの指導者やトレーナーとも相談のうえで取り組むことをおすすめします。
この部活・競技を応援したい方へ
協賛・応援はこちらから。
取材してほしい部活を募集中
あなたの部活・チームを取材してほしい方はこちらから。
オフシーズン・引退後に、長期インターンという選択
部活で培った力を実務で試す。16タイプ診断(30秒)で合う企業がわかります。