道具 2026-09-21

アメフト ヘルメットの選び方とサイズ調整の確認ポイント

新入部員として最初に自分専用のヘルメットを選ぶとき、あるいはこれまで使っていたヘルメットの頭囲が合わなくなってきたとき、「サイズ表記のS・M・Lのどれを選べばいいのか」「試着で何を確認すればいいのか」で迷う方は多いのではないでしょうか。ヘルメットはアメフトの防具のなかでも特に安全性への影響が大きい用具のひとつです。この記事では、既存メーカー・専門店が公開している情報をもとに、頭囲の測り方から試着時の確認ポイント、主要メーカーの価格帯の目安までを整理します。あわせて、KCFA(関東学生アメリカンフットボール連盟)に所属するTOP8・BIG8の部員が確認しておきたい点にも触れます。

ヘルメット選びで妥協しない方がよい理由

ヘルメットは頭部への衝撃を和らげる目的で作られた防具ですが、サイズが合っていない状態では本来の性能を発揮しにくくなると考えられています。大きすぎるヘルメットは装着時にずれやすく、逆に小さすぎるヘルメットは長時間の着用で圧迫感が強くなり、練習への集中を妨げる場合があります。防具メーカー・専門店の情報でも、フィッティングの確認はヘルメット選びの中心的なプロセスとして位置づけられており、サイズ表記だけを見て購入を決めるのではなく、実際に試着して確認する工程が重視されています。

なお、ヘルメットの装着だけで頭部への衝撃リスクをすべて防げるわけではない、という点もあわせて理解しておく必要があります。この点は、日本アメリカンフットボール協会(JAFA)が脳振盪予防に関する見解のなかでも触れており、正しいフィッティングは予防に役立つ要素のひとつではあるものの、首の筋力強化や正しい当たり方の技術習得と組み合わせて考えるべきものとされています。

まずは頭囲を測ることから始める

ヘルメット選びの第一段階は、自分の頭囲を測ることです。眉毛のやや上、額の一番出っ張っている部分を通るように、メジャーを水平に一周させて測ります。多くのメーカーはこの頭囲の数値をもとにS・M・Lなどのサイズ表記を設定していますが、専門店の情報では「サイズ表記はあくまでも目安に過ぎない」とされている点に注意が必要です。頭の形には個人差があり、同じ頭囲の数値でも、メーカーやモデルによってフィット感が変わることがあります。

そのため、頭囲の計測はサイズ選びの出発点として重要ですが、最終的な決定は次に紹介する試着での確認を経て行うことが基本になります。オンラインで購入する場合でも、可能であれば事前に実店舗や部の先輩が持っているヘルメットで一度試着してから注文する、という進め方が安心です。

試着で確認したいチェックポイント

専門店・メーカーが公開している情報を整理すると、試着時に確認すべきポイントは主に次の通りです。

  1. 装着位置: ヘルメットの前面が眉毛から2〜3センチ上あたりに位置するくらいが目安とされています。極端に深くかぶりすぎたり、逆に浅すぎたりしていないかを確認します。
  2. 圧迫感と密着感: ヘルメットをかぶった状態で、上や横から軽く手で押し付けてみて、頭全体に均一な圧を感じるかを確認します。一部だけが強く当たる、あるいは逆にすき間ができるようであれば、サイズやパッドの調整が必要です。
  3. 内部パッドの空気調整: 多くのモデルは内部のクッションに空気を入れて微調整できる構造になっています。購入した店舗で空気を入れてもらえることが多いですが、自分でも定期的に調整できるようにしておくと安心です。
  4. チンストラップ(あごひも)の装着感: チンストラップをしっかり締めた状態で確認しますが、チンストラップの締め付けだけでフィット感を補おうとするのは望ましくないとされています。ヘルメット本体が頭囲に合っていることが前提で、チンストラップはあくまで補助という位置づけです。
  5. 迷ったときの判断: 2つのサイズで迷った場合は、大きい方ではなく小さい方を選ぶという考え方が専門店の情報で紹介されています。安全性を優先する観点からの目安です。

いずれの確認も、可能であれば自己判断だけで済ませず、用具の知識がある部の先輩やスタッフ、購入先の店舗スタッフに見てもらうことをおすすめします。

主要メーカーと価格帯の目安

アメフト用ヘルメットの主要メーカーとしては、1927年創業のRiddell(リデル)や1918年創業のSchutt(シャット)、比較的新しいXenith(ゼニス)などが知られています。日本国内では、大阪に拠点を置くQB CLUBがRiddell製品の正規代理店として販売しており、価格帯はモデルによって次のように幅があります(QB CLUBの公開情報より、2026年9月時点)。

モデル区分価格帯の目安
エントリーモデル(例: Victor-i)4万円台〜
ハイエンドモデル(例: SpeedFlex、AXIOM)10万円台〜15万円台

エントリーモデルは価格が抑えられており、パーツの入手や店舗でのメンテナンス対応もしやすい傾向があるとされています。一方でハイエンドモデルは高機能な分だけ高額になりやすく、モデルによってはパーツ調達に時間がかかる場合もあるようです。初めてヘルメットを選ぶ場合は、まず定番のエントリーモデルから検討し、プレーする中で必要性を感じてから上位モデルへの買い替えを検討する、という進め方も一つの考え方として紹介されています。

購入方法の注意点

ヘルメットはフィッティングの確認が特に重要な用具であるため、初めて購入する際はオンライン注文だけで完結させず、実店舗での試着を挟むことが望ましいとされています。実店舗であれば、その場でパッドの空気調整やチンストラップの調整をしてもらえることが多く、サイズ選びの失敗を減らせます。オンラインで購入する場合も、正規代理店・専門店を通すことで、サイズ交換や調整の相談がしやすくなります。

なお、ヘルメット本体の性能に関わる規格として、米国製のモデルには「NOCSAE基準に適合」といった表示が使われることがあります。NOCSAE(全米スポーツ用具基準委員会)は野球・アメフトなど複数の競技で用具の性能基準を策定している団体で、実際の認証は別の検査機関が行う仕組みになっています。購入時にこうした表示の有無を確認することも、一つの目安になります。

フィッティングは購入時だけの確認では終わらない

体格はシーズンを通じて変化することがあります。特に増量期を経た後や、長期の合宿を挟んだ後は、購入時にちょうど良かったヘルメットが緩く感じられる、あるいはきつく感じられるようになる場合があります。JAFAが公表している情報でも、大きすぎるヘルメットやゆるんだチンストラップは、脳振盪のリスクを高める要因になりうると説明されており、シーズン開幕前だけでなく、体格が変化したタイミングでの再確認が推奨されています。脳振盪予防の考え方については、アメフトの脳震盪対策とヘッドギア|JAFAの見解から考えるでも整理していますので、あわせて確認してみてください。

関東TOP8・BIG8の部員が確認しておきたいこと

新入部員がヘルメットを購入するタイミングは、新歓が一段落した後の入部直後や、本格的なコンタクト練習が始まる春季オープン戦前後に集中しやすいと考えられます。フルコンタクトを伴う練習・試合は春季オープン戦から秋季リーグ戦にかけてのシーズンを通じて発生するため、購入や買い替えを検討する際は、所属チームの今シーズンの活動スケジュールとあわせて計画しておくと準備がしやすくなります。関東TOP8・BIG8の今シーズンの対戦カード・日程は下記のページで確認できます。

また、チームによっては用具の指定メーカーやサイズ確認の手順が決まっている場合もあります。個人で購入する前に、必ず所属チームの用具担当・トレーナーに確認する、という手順を踏むと安心です。

まとめ

アメフトのヘルメット選びは、頭囲の計測から始まり、装着位置・圧迫感・パッド調整・チンストラップという複数の要素を試着で確認して初めて、自分に合った1台にたどり着けます。サイズ表記はあくまで目安であり、迷ったときは小さい方を選ぶという考え方や、初めての購入は実店舗での試着を挟むという進め方が、専門店・メーカーの公開情報から共通して見えてきます。購入後も体格の変化にあわせてフィッティングを見直す姿勢が、安全に競技を続けるうえでの基本になります。

参考リンク

本記事はアメフト専門店・メーカーが公開している情報および公益社団法人日本アメリカンフットボール協会(JAFA)の公表情報をもとに編集部が構成した一般的な解説です。用具の選定・サイズの最終判断は個人の頭の形・体格や所属チームの方針によって異なるため、実際の購入・調整は所属チームの用具担当・トレーナーや、購入先の店舗スタッフに必ず確認してください。

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